低体温症にご注意!

法人格 砧町自治会の1月のスローガンは、「低体温症にご注意!」といたしました。気をつけておきたい季節の疾患です。深部体温が低下し、身体に様々な支障が生じる病気です。悪化すると心肺停止などが起こることから、非常に高い危険性が叫ばれています。熱中症による死亡者数や発生率とあまり変わりませんが、熱中症ほど強く意識されていません。低体温症は、体が濡れた状態、低い気温、風の影響などの寒冷の環境下で発症します。どうしても、山岳遭難をイメージしてしまいますが、なんと自宅などの室内で発症するリスクがあり、救急搬送される人が相次いでいます。

特に、高齢者や持病のある方は注意が必要です。低体温症とは、深部体温(体の中心部の温度)が35度を下回ることにより、体の機能を正常に維持できなくなる状態のことです。症状は、体が冷えることによる激しい震えや意識障害などです。症状が進行すると最悪の場合、呼吸や心臓の動きが停止するおそれがあります。低体温症が起きていても、本人は低体温症にかかっていると気付かないケースも少なくありません。熱中症に比べて、発症した時はすでに深刻な状況になっているそうです。毎年この時期、救急搬送される人が相次いでいます。搬送された人のうち約7割が屋内で発症してます。また、約8割が65歳以上の高齢者といった特徴があります。

冷え性と低体温は違います。「冷え性」は、「人が寒さを感じない温度でも手足などが冷えてつらいと感じる」ということです。具体的には「暖かい部屋にいても手足が冷たい」とか、「布団の中でも手足が冷たくて眠れない」などと表現されることが多いです。低体温症と違って、必ずしも実際に体温が下がっていたり、触ると冷たいとわけではないのです。一方、低体温症には命の危険があります。低体温症などの健康被害を防ぐため、WHO=世界保健機関は、室内の温度を18度以上にすることを強く勧告しています。18度を下回ると、 血圧が上がったり、不整脈や脳卒中のリスクがあるほか、低体温症を引き起こす危険性も高まります。これを防ぐ対処方法としては、適切な暖房・保温を心がけることです。エアコン、こたつ、ストーブ、電気毛布などの暖房器具を利用して、温度を高めましょう。風呂場、トイレなど、家の中の寒暖差にも注意しましょう。直接体を温める、温かい服を着たり、カイロを貼ったりしましょう。疲れすぎないようにすることや、栄養の面も考えた食事を心がけましょう。適度な運動を、毎日続けることもお勧めします。(環境厚生部・広報部)