防災展覧会 開催いたしました!
11月9日(土)予てからのお知らせのように、法人格 砧町自治会会館(世田谷区砧6-22-11)にて、「防災展覧会」を開催いたしました。「見て、触って 考えよう!」防災訓練やD級可搬消防ポンプ訓練などを「動」とすると、こちらは「静」のイベントです。当日は会館の隣の砧六丁目公園で「古着古布回収」が行われていて、そのお帰りの際にこの展示会に、立ち寄っていただこうとの思惑もありました。「防災」という必要だけれども、地味なこの企画にどれだけの皆様が関心を示してくださるのか、不安でした。しかし始まってみると、多くの皆様が御来館され、私共が集めた情報や、実際に触ったり試したりできる防災グッズに、興味津々でした。
展示物は多岐にわたり、消火器各種、スマホの充電器、防災用スマホアプリの紹介、正しい情報の受け取り方、ラジオの活用(主に地方FM局をお勧め)などパネルと現物を展示して、より深く知っていただくことといたしました。消火器の使用方法や、使用期限の確認なども、分かりやすくご説明いたしました。消火器の種類についても、スプレー方式の物や、投てきボールなども現物をご覧いただきました。もちろん、会館正面には、街路消火器も設置してあります。防災の専門家でもない私共ではありますが、これまでの活動で知りえた知識・知恵などは、会員の皆さまと共有すべき財産だと考えます。「熱心な素人は玄人に優る」こんな言葉を、私共なりに解釈して、防災・減災活動を続けていきたいと思っています。
防災関連の書籍、市販の防災リュックの展示、また、防災食に関するグッズの展示には、多くのスパースを割きました。防災リュックの中身について、買っただけで安心して、内容物を一つ一つ見たことが無かったと、持ち主が反省していました。同じようなケースがあるかもしれません。皆さまにも、セットで購入した防災リュックの、中身の確認が出来ていますでしょうか?また、法人格 砧町自治会が独自に作成した、「防災ポケットあかさたな」でも、足りないものはないか、確認してみてください。
今回、会場内では成城消防署よりお借りした「ノブさんからのメッセージ」のDVDを、大画面で上映いたしました。先月31日(木)成城防火防災協会主催の、バス研修で訪れた「本所防災館」(墨田区横川4-6-6)で見たものです。今まで見て来た震災関連の映像の中で、一番心に強く残った物なので、是非多くの皆様に見ていただきたいと、この機会に上映したのです。松本ノブさんという一人の女性が、関東大震災を体験して、この経験を決して忘れてはならないと、自分の子どもたちの為に記した手記をもとに製作されたものです。映像は、YouTubeでもご覧いただけますので、ぜひ多くの方々にご覧いただきたいものです。戦前の物理学者 寺田虎彦の有名な言葉、「天災は忘れた頃にやってくる」いまこそ、胸に刻んでおかなければなりません。「日本のような特殊な天然の敵を四面に控えた国では、日常の研究と訓練によって、非常時に 備えるべきだ。」まさにその通りだと思います。
防災食、災害時のトイレに関しての展示が、とても多くなりました。これこそ、実物を見て手に取っていただくのが一番だと思います。災害時トイレのコーナーでは、携帯トイレはセットではなく、それぞれを単品でお求めいただくのがベストだと、毎回お伝えしてきました。また、避難所に備えてある携帯トイレをご紹介して、避難所ではその使い方を知っておくことの必要性を、強調いたしました。防災食のコナーでは、保存食の他、災害時の調理方法、熱源になるもの、水の確保などを展示いたしました。来場者は、興味深くご覧になり、質問も多数受けました。防災食として展示した物の中に、もうすぐ賞味期限が迫っているものがありました。長期保存が可能だという安心感で、油断をしていました。これは、大いに反省すべき点です。
この展覧会を開催しての感想ですが、以前より防災に対する関心が高まっているような気がします。また、展示という形式を取ったのですが、スタッフが物品の説明をするだけでなく、ご来場者の方々からのご意見が多く聞かれ、双方向の充実したイベントだったという実感を得ました。一方的に情報を伝達するだけではなく、座談会のような形式で、我が家の防災、地域の防災について話し合う機会がもっとあればいいと思いました。また、「法人くん」(法人格 砧町自治会のアイドル人形)を通りすがりに見ていたけれど、法人格 砧町自治会がこのような活動をしていることを知らなかった方や、会員ではあるけれど、この会館に初めて入ってみた、という方もいらっしゃいました。皆さまの会館です。こんなことをやっています。もっと、上手にお伝えしていかなければと、こうした反省をする機会ともなりました。
そんな中で、11月末に締め切りが迫った「せたがや防災ギフト」に関しての、会話が弾んだ場面もありました。防災グッズへの関心が高まっています。それでもお申し込みをされていない方、お金がかかるのかと不安で、そのままにしていたという方もいました。熟慮して品物を決めた方、「何を申し込みされましたか?」とお尋ねすると、トイレや充電器、その他ご自分の状況に合った選択を上手になさっていました。避難所に入れる人数には限りがあり、出来るだけ在宅避難をするようにと進められています。そういった意味でも、ご自分・ご家族の備えを見直す良い機会です。もう一度カタログをじっくりご覧いただき、期限までのお申し込みをお勧めします。みんなの税金です。 (防火・防災部 部長O)