サギはどこからでも飛んでくる!
電話で、ハガキで、メールで、直接訪問で、サギはどこからでも飛んできます。私は絶対に大丈夫と思っている人が、案外簡単に騙されてしまうようです。人は「信じることが基本」だそうです。騙されたという人の話を聞くと、なぜ騙されたんだと思いますが、その純粋な信じる心を悪用する人がいるんだということを忘れないようにしましょう。警察や銀行、行政職員など実在する事業者を名乗る相手からの電話には、危機感を煽られたり、焦らせられたり、冷静さを欠いたりする状態に陥りやすいものです。人間は本能的に即座に行動を起こす傾向にあります。「今すぐに、お金を送らないと、子どもや孫が大変な目に合う」という、状況では、冷静さを失ってしまいます。焦っている時は、その状況から一刻も早く逃れたいという心理が働いて、すぐに行動してしまいます。時間的余裕を与えず、即座に振込みや支払いを要求してくるのは、犯人側の常套手段です。しかし、こんな例も聞きました。お金を振り込もうと慌ててATMに行く際に、車が利用できず自転車で移動したことで道中に冷静になり、振込みをとどまったという興味深い事例です。冷静になれば、少しおかしなことに気が付くかもしれません。誰からの電話でも「お金の話しが出たら、全て詐欺と疑う」ことが一つの対策になると言えましょう。
すぐに決めないで、誰かに相談することも重要です。世間話のような感じでいいので、いろいろなことを人に話すことができる、人間関係を保ち続けましょう。「こんな変な電話があったのよ。」「突然、こんな業者が訪ねてきたの。」「こんなハガキが来たけれど、本当かしら。」その他、自分で調べてみることもだいじです。相手の話に飲まれてしまわないように、自分で一旦考えてみましょう。一呼吸おいて、冷静になりましょう。詐欺に遭うような人は愚かな人ではなく、どんな賢い人でも被害に遭うことはあります。そして、詐欺被害を防ぐには「断る力」が大切です。不安な感情を起こさせたり、時間的に切迫した状況を作り出したり、警察官や銀行職員、弁護士という権威ある肩書きを悪用したり、詐欺の手口は進化しています。近頃は、害虫駆除やトイレ修理サービスに関する被害も多く、法外な料金を請求された例があります。一呼吸置く、相談する、調べてみる、あらゆる手段を駆使して、賢い消費者になりましょう。
年代別詐欺被害者は圧倒的に高齢女性が多いようです。専業主婦は、在宅時間が長いため電話や訪問を受けることが多く、家計を管理しているため支払いや振込みも自分でできるので、キャッシュカード詐欺盗、架空料金請求などに逢いやすいようです。一方、高齢男性の被害は、インターネットサイトやメールをきっかけとした架空請求の被害が多いです。若者はというと、SNS上のマルチ商法による被害が増加しています。「手軽に稼げる」とうたった情報商材の購入や課金などの被害に逢いやすいようです。
不安や恐怖を煽ってくる他、還付金、補助金、給付金、未公開株の入手が可能になったなどの甘い言葉で、欲を刺激して、うれしい気分にさせる詐欺もあります。上記の物は、何度も携帯のメールに入ってくるものです。内閣府ホームページ事務局となっています。申請サイトをクリックしたその先がどうなるのか、わかりませんが、一律50000円給付には、少し心が揺らぎます。しかし、実際の内閣府のホームページを見ると、偽メールの注意喚起がありました。自分で調べてみることは、本当に大事です。(防犯部 部長S)