乗合ワゴンにのってみた!
2023年5月1日からスタートした、予約制乗合ワゴン、実証運行。簡単な3ステップで利用することができて、「ひととまちをつなぐ」の合言葉どおり、現在、公共交通不便地域対策として実施されています。平成29年8月7日(月)の第1回の勉強会から、アンケート調査を行い、地域の意見を取り入れて、ここまでこぎつけました。実際、町を走るワゴン車や、乗降地点の表示を目にしていることと思います。この実証運行を経て、新たな公共交通が誕生するわけです。地域の皆さまが応援するこの乗合ワゴンに、2月21日(水)法人格 砧町自治会の理事7名が、試乗してみました。小雨降る中、祖師ケ谷バスロータリーから、砧公園の一角にある、「世田谷美術館」(砧公園1-2)を目指します。目的地では、ランチ&美術鑑賞「美術家たちの沿線物語」を、各自自費で行いました。
世田谷美術館のシリーズ企画、「美術家たちの沿線物語」は、2020年の、田園都市線・世田谷線編に始まり、2022年の大井町線・目黒線・東横線編に続き、京王線・井の頭線が取りあげられました。2月17日からは私たちのなじみ深い、小田急線編が展示されていました。小田急沿線の芸術家たちの作品をじっくり鑑賞することができ、とても貴重な時間を過ごすことが出来ました。作品だけではなく、小田急線の駅の昔の写真などは懐かしさを呼び起こしてくれました。このような近場で、楽しく過ごすことが出来て、これも乗合ワゴンバスのおかげと、感謝いたしました。
砧、大蔵地区は縦の移動手段がなく、このワゴンバスが利用できれば大変便利になると思いますが、やはり予約が取りにくい事、週3回(月・水・金)のみの運行であることなど、課題は沢山あると思います。実際に体験してみての感想は、予約した場所での、乗り降りが時間通りで快適なことでした。この時間通りに目的地に到着するために、決められたコースではなく、運転者のコース選択の判断に頼っているとのことでした。たしかに時間通りに目的地に到着するのですが、この方法では、1台しかないワゴンバスで、最初の予約者が選んだコースで、途中で他の人を拾うことは、かなりの偶然が重ならなければ、出来ないことだと思いました。この日は行きのコースで年配のご婦人お一人、帰りのコースでは、赤ちゃんを連れ、上のお子さんを保育園に迎えに行く若いお母さんとご一緒でした。お二方とも、かなりの、ヘビーユーザーとのことでした。予約方法や、予約設定の仕方にコツがあるようで、慣れた人には便利なワゴンバスだと思います。今日のように、ほぼ満席(私共が団体7名だったことで)になったのは、稀なケースだったと思います。これ以上利用者を増やすのは、この枠組みを変えなければ、難しいとも感じました。この日は雨だったこともあり、傘をしまったり、10人乗りのワゴン車のため天井が低く、着座まで中腰での社内移動は辛いものがありました。(必ず座れるというのもセールスポイント)支払い方法は、現金または交通系ICカードです。小学生、70歳未満、70歳以上の乗車割引証を持っている方で、料金がそれぞれ違い、支払い時の運転者の方の負担が大きいような気がしました。今は、徒歩や自転車で軽快に地域内移動が可能だけれど、もう少し年齢を重ねたら、ちょっと不安という方、ワゴンバスに乗ってみることをお勧めいたします。みんなの力で公共交通環境を変えていこうとする試みです。地域住民が、便利に利用できて、気軽に使えることを目指すステムになって運行されることを願います。帰途につくとき、先にワゴンが乗降場所で待っていたのですが、遠目では乗合ワゴンの識別が難しく(後ろからは特に)、可愛いカラーで全体をラッピングしてくれていたらいいかなと思いました。また、他の地域のこのようなシステムの車両のように、愛称も付けたらもっとみんなが親しめるのかも!(交通部 部長Y)