リチウムイオン電池火災にご注意!


リチウムイオン電池火災にご注意ください。身近な危険が迫っています。列車でのモバイルバッテリーの発火事故や、スマートフォンの発火事故について、耳にされていると思います。このような発火事故の原因の一つとして、製品にリチウムイオン電池が使用されていることが挙げられます。リチウムイオン電池は、スマートフォンやモバイルバッテリー、ワイヤレスイヤホン、スマートウォッチ、携帯用扇風機、電動工具など、私たちの生活に欠かせない機器に広く使用されています。しかし、その普及に伴い、発火事故も増加傾向にあります。便利で身近な存在ですが、「突然発火した」「充電中に爆発した」といったニュースを目にすると、ちょっと不安になりますね。私たちの暮らしに欠かせないリチウムイオン電池ですが、使い方や環境によって発火のリスクがあることが知られています。



実際、筆者の体験談ですが、2013年に自宅で、A社の音楽端末の充電中に、発火したことがあります。机の上で充電していたのですが、周りにあった本や裁縫箱、机の表面に焦げ跡が残りました。幸いそれ以上の延焼はなかったので、水をかけるなどの消火作業はしなくてすみました。しかし一歩間違えれば、自宅全焼の危機だったのかもしれません。その後、消防署に通報、消費生活センターに相談、警察官来訪、NITE(製品評価技術基盤機構)に製品を送付など、慌ただしい日々が続き、A社とのやり取りも継続いたしました。



令和6年度中、東京消防庁管内では、リチウムイオン電池による住宅火災は、過去最高の106件となっているそうです。平成26年から令和5年までの10年間で火災件数が約9倍に増加したことも明らかになりました。また、NITE(製品評価技術基盤機構)の報告によれば、2020年から2024年の5年間に発生した1,860件の事故のうち、約85%にあたる1,587件が火災に発展しました。この数字は、リチウムイオン電池が持つ発火リスクの高さを示しています。


発火にまで至らなくとも、しばらく使わなかったモバイル充電器を久しぶりに取り出してみたら、こんなに膨張していたと、会員の方からの報告もありました。なんと8㎜の幅が、2cmまで膨れ上がっていたとか。このように、発火に至らなかったヒヤリハットの事例は、案外見逃されているかもしれません。どうぞ、ご自宅にある古いバッテリーや携帯電話にもご注意ください。

また、リチウムイオン電池使用製品を他のごみと混ぜて廃棄することが、ごみ収集車やごみ処理施設での火災の原因になっていることがあり、問題となっています。一般ごみとして誤廃棄されたリチウムイオン電池がごみ収集車内で圧迫され発火する事例も増加しております。廃棄時は、自治体が定める事業系廃棄物の区分を確認したうえで、産業廃棄物処理業者への委託や、法令に基づいた適正処理を行うことが不可欠です。家電量販店や指定回収拠点を通じてリサイクルルートに乗せることで、資源の有効利用と発火事故の未然防止という両面のメリットを確保できます。さらに、2026年4月より「資源有効利用促進法」の対象品目に、モバイルバッテリー、携帯電話、加熱式たばこ機器などが追加され、製造・販売事業者による回収・リサイクルが義務化されます。この法改正により、企業には廃棄ルールの遵守だけでなく、回収・保管・再資源化の各工程における発火リスク管理まで含めた安全管理体制の構築が求められるようになるそうです。


身近な電池だからこそ、ちょっと立ち止まって「安全」について考えてみましょう!
- 純正の充電器・ケーブルを使用する→ 過充電や電圧異常を防ぐ
- 高温環境での使用・充電を避ける→ 熱暴走のリスクを減らす
- 異常を感じたらすぐに使用を中止する→ 膨張・異臭・発熱などは危険信号
- 保管場所と状態に注意する→ 直射日光や湿気を避け、満充電での長期保管は控える
これらのポイントを意識するだけでも、発火リスクを大きく軽減することが可能だそうです。
(防火・防災部 部長O)


